いのちの海―海島晴由写真集 水中写真に参考になる本3

 
久しぶりに、
水中写真に参考になる本シリーズを更新したいと思う。
 
いのちの海―海島晴由写真集
 
海島晴由氏が、大瀬崎の海を紹介した写真集である。

現在は、絶版である。
 
 
ハリ魔王古い知り合いで
水中映像サークル初期メンバー
「水中映像サークル HP.
あった方である。
 
現在は、
ダイビングをされていなく、
牧師をしている。
 
この海島晴由氏との出会いが、
ハリ魔王水中写真人生に、大きな変化をもたらした話は、
以前
『ハリ魔王 水中写真の「バイブル」Within a Rainbowed Sea 水中写真に参考になる本』で、
紹介したので、割愛させていただく
 
海島晴由氏は、
色々なコンテストで、入賞・グランプリを複数取られている頃
良く当時勤めていた
旧マウイ浦和店(現在の場所ではない)に、
その成果をお持ちになって、見せてくれた。
 
この写真集には、
 
イメージ 1
その時の懐かしい写真が使われている。
(転用防止のためマーク入り)
 
今考えても、
良くこの瞬間をおさえたなと思うカットが多かった。
 
イメージ 2
当時
彼自身が、言っていたが、
偶然のカットだから、もう二度と撮影できないだろうと、
見せられた瞬間が、
 
イメージ 3
ハリ魔王も、最も、好きなカット
 
海島晴由氏とは、
色々な場所に遠征を共にした。
 
その中で、
ハリ魔王撮影の甘さなど気が付かせてくれた。
 
コレは、
今も、自分のフォトコースの指導に役に立っている
 
さて、
これらの写真を持って
海島晴由氏は、新聞社・出版社を回った。
紹介もあり、小学館から、写真集を出す事に決まったが、
ストックの写真だけでは、GOサインはでなかった。
 
ソコから、
彼の大瀬通いのペースが上がった。
 
 
まだ、
誰も気づかない生態的瞬間を物にする。
 
産卵期に入ったカエルアンコウは、
メスの横で、オスが数匹ストーギングする瞬間複数枚撮影
 
イメージ 4
東海大学海洋科学博物館の先輩院生のテーマであったので、
性変換をしない事が確認されていた。
 
性変換しない種で、
複数個体が、一匹のメスをストーキングするのを確認したのは、
非常に珍しい成果
 
また、
産卵期に、テッポウイシモチが集団移動して、来ることは、研究者でも、知っている人は、東海大学海洋博物館で、その研究をしている学芸員と、その指導学生だけ
当時、某分類の名誉あるかたら、違う種類と指摘が入った瞬間
今は、
この行動は、定説で、毎年、量が変わるが見られる。
 
ヤリイカの集団産卵も
イメージ 5
 
彼が
 
イメージ 6
いまだに、このが撮影した以上の映像は発表されていない。
 
 
最後は、
彼の人を動かす能力を書いて行きたいと思う。
 
クマドリの産卵行動
大瀬では海島晴由氏
 
イメージ 7
反対側の東伊豆では、
中村宏治先生のグループが狙っていた時代
 
調べていくと、
決まった時間に、産卵する事が解る。
しかし、
その時間は、ナイトダイビングの開始時間より早く
しかも、ナイトで、潜る事を禁止している場所
 
海島晴由氏凄い所は、
特別許可をもらう為に、
断られても、足しげく漁協に通い、
特別許可を取り
 
漁協の旗を立てて、撮影に挑んだ。
 
そこまでの努力をして撮影をしている
執念の一枚
イメージ 8
 
今の若手水中カメラマンには、絶対、真似のできない努力である。
 
ただ、
現在のレベルなら、
放卵された卵と、
できれば、
精子が出された瞬間ならなお良かったと思う。
 
一つの映像を見て
その先、撮影できる瞬間があるか
瞬時に判断できるの能力が、必要とアドイスをくれたのも、彼だった。
 
その後、
そのすべてが、そろった写真を
中村宏治先生は、発表している。
 
現在
その時間帯を特別許可という形で、
東伊豆で、ツアーが組まれるようになっている。


 
そう、
一つの写真が切っ掛けで、
その地域のダイビングシーンが、変わる事がある。
そんな影響力をマザマザと見せられたのが、
「いのちの海―海島晴由写真集」であった。
 
この写真集の後
大瀬崎の海は、さらに人気のダイビングスポットになった。
 
この写真集を
ハリ魔王がもらった時
 
イメージ 9
店のそんなに生き物好きではないインストラクターが、見て
一言
「ああ、大瀬崎に潜りに行きたくなった
 
そう言わせる迫力がある。
 
ハリ魔王は、
この写真集を見た時
「大瀬では、これ以上の物を撮れないな」
考えさせられた。
 
 
それが、
その後の海外リゾート開発・調査の仕事につながる。
 
そう、
海島晴由氏の「いのちの海」の様な
写真集を出したいと思ったから
新天地を探す必要があった。
 
同じ事を考えた
フォト派ダイバーは、
多かった。
同じ様な地域限定の海を撮影した写真集が複数出版された。
 
このレベルと言えるのは、
もう一冊だけ
 
いつかは、
このレベル以上と燃えたが、
かなわないまま、初老になってしまったハリ魔王である。
 
 
 
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