『全・東京湾』Ⅰ 水中写真に参考になる本6

今年になってから、
お付き合いが始まった。

水中写真愛好家の方に、
ハリ魔王フォトセミナー[クリニックに近い]を開始して、
行き帰りの車の中での質問
日本の水中カメラマンで、世界的に有名と言ったらだれ
 
世界的に有名な写真雑誌ジオグラフィク」に
ネイチャーフォトとしての映像を提供したという意味なら、
中村宏治先生しかいない。
アザラシのカンニングペーパー 水中写真に参考になる本2
 
そもそも、
世界的に著名といえる方は、いるのだろうか
 
そう、伝えてたら
 
[水中写真に参考になる本]に取り上げるべき本は、
まだありますか」そう質問を受けた。
 
リクエスに答えたい。
ハリ魔王が考える
日本の水中写真家二大巨匠のもう一方の本を取り上げたいと思う。
 
その方は、
もう、題名で、気が付いていた方もいるだろう
 
それと、
知り合いに、
先生と付けられて表記されるのを嫌がられる方なので、
ここからは、
いつもの呼び方「征夫さん」と表記して進めたいと思う。
 
全・東京湾
イメージ 1
中村 征夫  ()
1987/5
情報センター出版局
 
すでに、絶版である。
 
アマゾンで、格安で中古が手に入る
こんなに、いい本が格安であるorz
 
この本は、写真集ではない。
フォトルポルタージュに分類される。

報道・事実を伝えるという観点
持ち込んだφ(・ω・ )メモメモ

最初の方が、征夫さんである。
全・東京湾』と、『海中顔面博覧会』で
1988年 第13木村伊兵衛写真賞受賞されている。
 
当時、20代で水中写真の知識もほとんどないハリ魔王には、
全・東京湾』より、
魚の表情を偽人化して見せた。
海中顔面博覧会』の方が強いインパクを持って見ていた。
 
写真より、
生物その物に興味の強い頃なので
当たり前のレベル自分があったと今は思う。
 
今は、
断然
全・東京湾』の方が、凄い思う。
 
この頃のまでの征夫さんの仕事のメイン撮影は、
ダイビング雑誌等の海の紹介記事の撮影
 
そうなると、
必然で、
その雑誌の求めるカラーバランスと、
明るさで作品を撮っていくことになる

その延長上にあったのが、
海中顔面博覧会』の発色
当時のフジフィルムのリバーサルフィルム独特の色
利用している。
 
 
全・東京湾』は、
海中顔面博覧会』とは違う
コダックのフィルムを使っていると、
インタビュー記事に残している。
 
イメージ 2
若き自分全く理解ができなかった。
 
今は判る。
 
その場所の雰囲気潮の匂いを感じさせる為に、
変えるのだ。
 
そして、
感じた明るさは、カメラ任せではなく
カメラマンの感じた明るさである事、
 
そして、
取材対象者に、
のめりこまないで、
自分の感じた真実を淡々と、
イメージ 3
正確に残すのは、
どうすべきかを冷静に判断している。
 
イメージ 4
これを淡々と、
繰り返す事は、
相当、難しい事である。
 
征夫さんの報道的視点の入っている作品群には、
そのすべてが、バランスよく含まれていて、
その時の喜び悲しみくやしさまでも、
見る者の心に、
段々にしみ込んでいく様に伝わってくる
 
これこそが、絶対に超えられない
中村征夫という人の凄さだと
教えてくれるきっかけが、
全・東京湾』である。
 
いつもの温厚で、
笑顔が素敵で、
ジェントルマンな征夫さんからは、
想像もつかない映像である。
 
 
では
今のデシタルカメラで、
以前のフィルムの違いをどの様に作り出せばいいのだろうか?
 
[ホワイトバランスの調整][シャープネスの調整]がまず必要である。
 
ほとんどの水中写真愛好家が、勘違いをしているが、
撮影後のレッタッチ加工では、ある程度でしか
修正できなくこの領域に踏み込むことはできない。
 
また、
本来のプロたる者
撮影した瞬間に、ある一定以上のレベルで、
その表現する明るさ、色合いに制作できなければならない。
 
すでに、
すべてのプロ・ハイアマチュアが使うことを前提としたモデルには、
このレベルで、撮影する事が前提となる設計になっている。
 
もちろん、
メーカーによってその差は、歴然とある事は、事実である。
 
フィルム時代の水中フォトコンテストでは、
ここまで、書かれた事が、理解できていないと全く、歯が立たなかったものだ。
 
今は、若手水中プロカメラマンを気取っている者にも、本当に、理解しているか疑わしい人までいる。
 
「こいつ末恐ろしい」と思わせる輩の登場を心待ちなこの頃である。
 
最近
ハリ魔王が、
デシタル一眼レフ・ミラーレス・高級コンパクトカメラのチェックをする時
 
ハリ魔王評価
特に
本格派ユーザーサブカメラオススメ度数を書かなくなったのは、
そのため
 
水中撮影で、
人気のあるメーカーに、
この事が該当していない事が多く
それなのに、機種をおすすめとする方が、あまりにも多いからだ。
 


征夫さんは、
キャノン使用のプロであるが、
メインで使われているのは、
映画撮影を前提とした作りの
EOS C500という機材
汎用のデシタル一眼ではない。
 
EOS C700が、発表になっているので、
この機能が、デジタル一眼に導入されても良いのだが、
その前のEOS C300のレベルも、導入されていない。
 
キヤノンですら、
一般機しか買えない、ハリ魔王には不満がある。
 
それなのに、
それ以下のモデルを進めるとはorz
 
相手が、判らない事を良いことに、行っているとしか言いえない。
 


少し、話がずれてしまったが、
ハリ魔王が、
高評価するメーカーさんの商品には、
この『全・東京湾』のレベルに